岩手医科大学血液腫瘍内科

教授挨拶

血液腫瘍内科・教授・伊藤薫樹先生

皆さんこんにちは。岩手医科大学血液腫瘍内科の伊藤薫樹です。当教室は、1990年に当時の内科学第3講座内に血液部門が開設され、厨信一郎教授がその初代教授として迎えられたことに始まります。2003年の内科学講座再編に伴い新たな血液・腫瘍内科分野が誕生し、石田陽治教授が2代目として引き継がれました。2019年4月に私が石田高司前教授のあと第4代教授としてバトンを引き継ぎました。多様性に富んだ力を結集し、この歴史ある血液腫瘍内科をさらに進化・発展させていきたいと思っております。

私は、①この広大な岩手医療圏において血液疾患で病める患者さんを温かく診ることができる環境を創り、最良・最善・最新の医療を提供すること、②診療で生じた疑問を疎かにせず、基礎および臨床研究により患者さんに有益な答えを還元することを使命と考えています。

血液内科の診療の大きな特徴は、一人の患者さんの診断から治療まですべてにわたり責任を持って診療することにあります。そのためには、血液内科学はもちろんのこと内科学全般の知識の修得が必要不可欠で、内科ジェネラリストとして診療にあたることが求められます。私たちの教室では開設当初から内科ジェネラリストの育成を使命として若い医師の教育を行なっております。内科全領域の知識を基盤にして、患者さんそれぞれの病態を把握し、最新のエビデンスに基づいた適切な治療方針を立案・実行できる人材を育成しています。

現在、様々な分子標的薬や新しい造血幹細胞移植法が開発され、血液悪性腫瘍の治療成績は確実に進歩しています。しかし、一方でこれらの進歩にもかかわらず難治性の患者さんもいらっしゃいます。私たちはさまざまな臨床研究や基礎研究を行うことでその原因を追求し、新たな治療法の開発を目指しています。そして近い将来、血液疾患で悩んでいる多くの患者さんたちに希望の光を届けたいと思っています。この夢を叶えるためには、高い志を持ち、可塑性と多様性に富んだ若い力の結集が必要です。皆さんのご参加を心よりお待ちしております。

血液腫瘍内科・集合写真